業績チェック2012.6

会社四季報より抜粋


三菱商事
【増 益】資源価格反落をエネルギーの受取配当著増、銅、原料炭の数量増でこなす。海外自動車など非資源が順調拡大。株式減損減る。表記の中計目標純益は達成圏だが、原料炭のスト解決長引くと未達も。増配。


三井物産
【負担増】主力の金属資源、エネルギーは鉄鉱石、石炭の価格軟化痛い。配当金もサハリンLNG分が大幅に減る。一方で探鉱費用が増加。株式減損急減及ばず最終減益。ただ、会社純益4000億円は最低線。


住友商事
【更新小幅】震災、タイ洪水の影響消える鋼材、海外新規電力案件稼働のインフラなどほぼ全部門が上向くか横ばい。唯一、資源が石炭、鉄鉱石、銀の単価低下、銅の数量減で大幅部門減益。最高純益更新は小幅。


伊藤忠商事
【横ばい】中国軸に繊維続伸。住生活・情報はオリコが震災影響払拭、欧州タイヤ事業上乗せ。会社は鉄鉱石価格等の下落理由に最終減益見込むが、やや保守的。横ばいか。つれて会社40円配も上振れ見通し。


丸紅
【大 台】建設の評価損、穀物の在庫損消える。稼ぎ頭の金属は単価低下を鉄鋼製品やチリ銅鉱山拡張による数量増が上回る。会社はエネルギーの数量を慎重視。2000億円の純益大台は超過達成へ。連続増配。


双日
【雌 伏】食料、海外肥料など生活産業は順調拡大。会社はその他部門で減益見込むが、海外自動車販売や化学品は保守的。前期の海外15カ月決算による経常益カサ上げ80億円除けば横ばい。税効果の特殊要因減少。


昨年と比べ、資源価格上昇に限りが見え始めてきたため、その影響が業績にも出てきてはいるが、その他の増益要因がその分をうまくカバーした形となっており、思ったほど減益幅は大きくならない見通し。

相変わらず円高が厳しい中、商社はこの状況を逆に好機と見て、海外の権益を引き続き獲得している点も今後の企業成長を考える上で非常に評価できるだろう。


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