双日新社長に加瀬副社長
土橋社長は双日会長へ 1/31/2007
4月1日付けで、加瀬豊副社長(59)が社長に就任することになった。現社長の土橋昭夫社長(58)は代表権のある会長に就く。
交代の理由
2007年3月期に過去最高の純利益の達成や復配にメドをつけるなど経営再建の道筋がついたこと。海外戦略の強化などでさらに成長するには社長と会長で(それぞれ)営業活動やコーポレートガバナンスにあたることが不可欠。
新体制では加瀬氏が業務執行を、土橋氏はコーポレートガバナンス(企業統治)を担当する。
土橋昭夫
旧ニチメンの社長から続いて、双日の社長に就任。加瀬副社長よりも1歳年下。総合商社社長としては珍しく海外駐在の経験がない。今回の交代には、会社が危機モードを脱し、国内外で事業を拡大している中「無理を感じていたのではないか」との見方もある。
加瀬 豊
東大経卒、旧日商岩井出身。双日副社長。千葉県出身。 米国とニュージーランドで合わせて三回の海外駐在体験を持つ。木材や繊維、食料などの営業に加え、人事や経営企画など管理部門でも幅広い分野を経験し、現在は営業全体を統括する。米ナイキ製品の日本への輸入も担当し、ナイキのフィリップ・ナイト会長とは今も年に数回会う仲という。
土橋社長によると、「明るく前向きな性格で気持ちの切り替えが早い」とのこと。
日商岩井は、野武士集団と言われ、社長交代のたびに派閥抗争で社内が揺れ、ニチメンはおっとりした社風で知られた。社内文化の融合は進んでいるとされるが、経営再建の道筋がついたことにより、危機感を核にした求心力が薄れることもありうる。今後の双日の動きに注目していく必要がありそうだ。