住友商事が10年目まで完全年功制に
住友商事は4月から、入社後10年までは同期社員の昇給や賃金に差をつけない“完全年功制”を導入することになった。これは『入社後10年目まではじっくり人材開発に取り組むべきだ』という社内の声を受けて、人事制度を大幅に見直したというカタチである。チームワークを重視した人材育成、能力開発を確実に進めるのが狙いだ。
【現在の人事制度】は、新卒で入社後6年目まで昇給は同じだが、その後、管理職相当への昇格は、同期で2年ほど差がつく。
【新人事制度】の場合、入社11年目に一斉に管理管理職層の資格に昇格することになるが、実はここからは完全に能力主義。従来よりも大きな差がつくことになった。現在では同じ資格でつく年間給与格差は最大で約240万円だが、新制度の場合は管理職レベルで約360万円もの差へと広がったのだ。
まとめると、住友商事の新人事制度は、
【若手は年功主義、中堅は能力主義】となり、メリハリを利かせた評価体系へと移行し、社員のさらなる能力向上とモチベーションの向上を目指したといえるだろう。